N8N

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オープンソース型ワークフロー自動化AI

4.6
  • ツールの紹介: n8nはオープンソースで自由にカスタマイズできる、ノーコード・ローコードのワークフロー自動化ツールです。
  • 収集時間: 2025年8月12日
  • 毎日の交通量: 約12,000
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ツール情報

n8nとは?特徴・使い方・他ツールとの比較まで徹底解説

業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)が企業の重要な経営課題となる中、多くの企業が自動化ツールの導入を検討しています。中でも「n8n(エヌエイトエヌ)」は、その高い柔軟性と拡張性から、プログラミング経験の有無にかかわらず注目を集めているツールです。

本記事では、AI・業務自動化の専門家としての視点から、n8nの概要、主な特徴、実際の活用方法、そして他ツールとの比較までを徹底的に解説します。この記事が、n8nがあなたの課題解決に役立つかどうかを判断するための一助となれば幸いです。

N8Nとは?

N8N(エヌエイトエヌ)は、ウェブサービス間のデータ連携や業務自動化を行うための、パワフルなオープンソースのワークフロー自動化ツールです。Gmail、Slack、Salesforce、さらにはChatGPTのようなAIサービスなど、700以上のアプリと連携し、複雑なタスクをノーコード・ローコードで構築できます。Zapierといった競合ツールと比べて、無料でセルフホストできる点が最大の特徴であり、技術的な知識を持つユーザーやコストを抑えたい企業に高く評価されています。

主な特徴と機能
  • オープンソースとセルフホスト:
    • N8Nの最大の強みは、無料で利用できるオープンソースであることです。自社のサーバー(オンプレミス)にインストールして運用できるため、セキュリティ要件が厳しい企業でも安心して利用でき、ランニングコストを大幅に抑えることが可能です。
    • クラウド版(N8N Cloud)も提供されており、サーバー管理の手間をかけずに手軽に利用することもできます。
  • ノーコード・ローコードのハイブリッド:
    • 直感的なビジュアルエディタを使い、ノード(Node)と呼ばれるブロックをドラッグ&ドロップでつなぎ合わせるだけで、複雑なワークフローを構築できます。プログラミング知識がなくても、業務の自動化が可能です。
    • さらに、JavaScriptやPythonを使ってカスタムコードをノードに追加できるため、既存のノーコードツールでは実現が難しい高度な処理や、細かなカスタマイズにも対応できます。
  • 豊富な連携サービス(インテグレーション):
    • Slack、Google Sheets、Salesforce、OpenAIなど、700以上のサービスやAPIと連携できる豊富なノードが用意されています。これにより、様々なアプリケーション間のデータ連携を柔軟に実現します。
  • AI統合の柔軟性:
    • N8NはAIツールとの連携に非常に優れています。ChatGPTのようなLLM(大規模言語モデル)をワークフローに組み込むことで、メールの自動要約、レポート生成、AIエージェントの構築など、高度な自動化が可能になります。これは、Zapierなどのツールと比較した際の大きな強みです。
活用方法

N8Nは、日々の業務から複雑なシステム連携まで、様々なシーンで活用できます。ここでは、具体的なユースケースをいくつかご紹介します。

  • マーケティングオートメーション: 新しい問い合わせをスプレッドシートに記録し、Slackに通知、さらに顧客情報をCRMに自動登録する一連のワークフローを構築します。
  • AIを活用したコンテンツ生成: 新しいブログ記事のアイデアをChatGPTに生成させ、その内容を元に画像をDALL-Eで作成し、WordPressに自動投稿する。
  • データ収集と分析: 複数のウェブサイトからデータをスクレイピングし、Google Sheetsに整理・集計する。
  • 社内ツールの連携: 社内のチャットツールで特定のメッセージが投稿された際、自動でタスク管理ツールに新しいタスクを作成する。
料金プラン

N8Nの料金体系は、セルフホスト版とクラウド版で大きく異なります。

  • セルフホスト版 (Self-hosted):
    • 費用: 完全無料
    • 特徴: ワークフローの実行回数に制限がなく、好きなだけ自動化できます。ただし、サーバーのセットアップや運用管理を自社で行う必要があります。
    • おすすめ: 技術的な知識を持つ開発者、社内にITインフラ担当者がいる企業、高度なセキュリティ要件を持つ企業。
  • クラウド版 (N8N Cloud):
    • 費用: 実行回数とワークフロー数に応じた月額料金制(Starter, Pro, Powerプランなど)。
      • 例: Starterプランは月額約20ユーロ〜(約3,300円〜)
    • 特徴: サーバー管理が不要で、すぐに使い始められます。ただし、実行回数に制限があり、超過すると追加料金が発生する可能性があります。
    • おすすめ: サーバー管理の手間を省きたい個人ユーザーや小規模チーム、手軽に自動化を試したい方。
メリット・デメリット
メリット デメリット
コスト効率の高さ: セルフホスト版は無料で、大量のワークフローを実行する際のコストを大幅に削減できる。 学習コスト: Zapierと比較すると、ややUIが複雑で、慣れるまでに時間がかかる可能性がある。
圧倒的なカスタマイズ性: JavaScriptやPythonコードを組み込めるため、複雑な処理や独自性の高いワークフローを構築できる。 日本語対応: UIの完全な日本語化はまだ進んでおらず、一部英語表記が残っている部分がある。
データプライバシーとセキュリティ: 自社サーバーで運用できるため、機密性の高いデータを外部サービスに渡すことなく安全に処理できる。 運用・管理の負担: セルフホスト版は、サーバーのセットアップや保守、セキュリティ対策を自社で行う必要がある。
強力なAI連携機能: ChatGPTなどのAIをワークフローに簡単に統合でき、先進的な自動化を実現できる。
ツール名 強み ターゲットユーザー どんな課題を解決するか?
N8N コスト効率、カスタマイズ性、AI連携の柔軟性。 エンジニア、開発チーム、高度なワークフローや大量の処理を行いたい企業。 コストを抑えつつ、他社ツールでは難しい複雑な自動化や、自社独自のシステム連携を実現したい。
Zapier UIの直感性、導入の容易さ、豊富なテンプレート。 初心者、非エンジニア、シンプルな自動化をすぐに始めたい個人やチーム。 サービス間の単純なデータ連携や通知自動化を、プログラミング知識なしで手軽に行いたい。
Make.com ワークフローの視覚的な構築、複雑な分岐処理の容易さ。 ノーコード開発者、ビジュアルで複雑なフローを構築したいユーザー。 複数のサービスを連携させ、データフローを視覚的に管理しながら高度な自動化を構築したい。
レビューと総合評価
評価項目 内容 評価 (★5段階)
初期導入 クラウド版は簡単。セルフホスト版は技術知識が必要。 ★★★★☆
UIの直感性 視覚的なUIは優れているが、Zapierよりは学習が必要。 ★★★★☆
パフォーマンス 大量の処理も安定して実行可能。セルフホスト版は無制限。 ★★★★★
安全性・データ保護 セルフホストにより、自社でデータ管理が可能。 ★★★★★
多言語対応 日本語は部分的に対応。今後の改善に期待。 ★★★☆☆
機能性 ノーコード・ローコードのハイブリッドで、非常に高機能。 ★★★★★
コスト効率 セルフホスト版はコストパフォーマンスが最強。 ★★★★★
総合評価 4.6/5.0
よくある質問(FAQ)
Q1: N8Nのセルフホスト版は、本当に無料で使えますか?
はい、N8Nのセルフホスト版はコミュニティ版として完全に無料で利用できます。ただし、サーバー代や運用にかかる人的コストは別途発生します。
Q2: N8Nは日本語に対応していますか?
UIの一部は日本語に対応していますが、完全に日本語化されているわけではありません。しかし、ドキュメントやコミュニティには日本語の情報も増えつつあり、基本的な使い方に困ることは少ないでしょう。
Q3: Zapierから乗り換えるメリットは何ですか?
N8Nに乗り換える最大のメリットは、セルフホストによるコスト削減と、JavaScriptなどのコードを自由に記述できる高いカスタマイズ性です。これにより、Zapierや、Make.comでは実現できない複雑なワークフローを構築できます。
まとめ

n8nは、オープンソースとしての柔軟性、ノーコードでの操作性、そして自ホストによる高いセキュリティを両立した、非常に優れたワークフロー自動化ツールです。

このツールが特に適しているのは、以下のような方々です。

  • 自社のデータを外部サービスに預けたくない企業
  • コストを抑えながら大規模な自動化を実現したい組織
  • 既存の自動化ツールでは対応できない複雑な業務に悩んでいる人

n8nの導入は、初めの一歩としてセルフホスト版を無料で試してみることから始められます。小さなワークフローから徐々に自動化の範囲を広げていくことで、その真価を実感できるはずです。

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